2025.09.19

看護医療学部生が在学時にプロジェクトとして行った研究がKeio Journal of Medicine誌に掲載されました

看護医療学部の卒業生である島田宗太郎君(2021年3月卒)が看護医療学部 深堀浩樹教授とともに、学部4年生の時にプロジェクトとして行った、看護学生への教育に関する介入研究が英語論文としてKeio Journal of Medicine(KJM)誌に掲載されました。KJMは慶應義塾大学医学部により発行されている1952年に発刊された学術雑誌です。看護医療学部の学生が在学時に行った研究がKJM誌に掲載されるのは初めてのこととなります。

本研究は、友滝愛助教(国立看護大学校(当時))、Ardith Doorenbos教授(イリノイ大学シカゴ校)との共同研究で、科学的根拠に基づいた医療の実践(Evidence-Based Practice; EBP)について、看護学生を対象とした教育プログラムが、看護学生の知識やスキルにどのように影響するかを予備的に検討したものです。EBP(Evidence-Based Practice)とは、患者さんにとって最善の医療を行うための基盤となる考え方です。最新の研究でわかっていること(科学的根拠)と、医療者がこれまで培ってきた経験、そして患者さん一人ひとりの考えや希望を組み合わせて、治療やケアを決めていきます。これによって、より質の高い医療を提供することを目指します。本研究では、看護学生を対象とした教育プログラムを通じて、看護学生のEBPに関する知識やスキル、特に文献検索や研究結果の解釈に関する能力が向上することが示唆されました。
これらの結果は、今後EBPについての教育を看護学生に広く普及していくことにより、将来学生が看護師になったときに、その時点で最良とされるケアを実践できるようになる可能性を示す貴重な結果といえます。

論文タイトル:Acceptability and Preliminary Effects of Online Evidence-based Practice Education Program for Undergraduate Nursing Students: A Pre- and Post- intervention Study
論文のURL:https://www.jstage.jst.go.jp/browse/kjm/advpub/0/_contents/-char/en
 ※論文は2025年9月18日に早期公開されました。