学部長あいさつ

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慶應義塾大学看護医療学部長
小松 浩子

慶應義塾における看護教育の変遷と理念

 慶應義塾における看護教育の歴史は長く、2018年には「慶應看護100年」を迎えます。その源は、1918 年(大正 7 年)、初代医学部長である北里柴三郎博士が 「 医療における看護師の役割 」 を高く評価した卓見に基づき看護婦養成所を設置したことに始まります。その後、厚生女子学院、看護短期大学へと、福澤諭吉の建学の精神である「独立自尊」と「実学」を重んじる看護教育が連綿と継承され、2001 年 4月の看護医療学部の誕生につながりました。
 看護医療学部は、まさに 21 世紀のはじまりとともに、これからの変動の大きな時代において幅広い視野を持った看護医療の先導的役割を果たす人材を育成することを目的として開設されました。2018年には慶應看護100年という記念すべき年を迎えます。これまでの慶應看護の礎の上に、これからの100年を視野に入れ、健やかな社会の形成に尽力できる人材の輩出をめざします。

期待される人材、育成する人材

 わが国は、「少子高齢多死化」という類例のない社会変動を迎えています。急性期疾患に対する<治す医療(cure)>のみならず、慢性疾患や生活習慣病など治すことが難しい病に対し、<暮らしや生き方を支え・促すケア(care)>の開発が急務となっています。誰しもが健やかで安全・安心を保証された未来を描けるよう、新たな英知と技術の結集・融合・創生が求められています。看護学は実践科学としてそのあり方を探究しようとするものです。そのために、人間尊重の精神と豊かな人間性、深い知性と倫理観に基づく判断力と実践力を備えることが必要です。また、他の学問分野と相互交流して実学としての看護医療の発展に寄与できるよう、生涯にわたって研鑽を続けることも求められています。そして、変動する未来社会を見据え、起こりうる問題を予測し世界レベルでの健やかさをめざすには、グローバルな視点から変革を起こす力が必須となっています。

 看護医療学部では、このような人間性と能力をもった人材を育成することをめざしています。多様な文化への造詣、人とのつながり、新たな体験やチャレンジを通して、自分をみつめ、自身の可能性を見出し、その可能性を引き出すための学びの意義を見出して下さい。看護医療の学び舎は、個々人の個性を大切にし、自らの関心や主体性を尊重することをめざしています。自分を大切にするということは、他の個性も思いやり尊重することでもあります。つまり、社会の中で責任ある行動を自らとれるようになることも含まれます。また、自分とは異なる状況にある人を理解しようとし、その人の痛みや苦しみに寄り添い、支えるというケアの難しさと魅力についても見出してほしいと思います。

慶應義塾においてさまざまな学問分野の学びや交流を深め、自分を豊かに磨いてください。

あなたの挑戦を応援しています。