「広汎な看護の概念」江頭智子さん

「広汎な看護の概念」江頭智子さん

 慶應義塾に入学して得たものは第一に「広汎な看護の概念」です。狭い意味での看護の概念にとらわれない授業、様々な進路を希望する友人たちの影響を受け、看護とはすべての健康レベルの人々に寄与しうる可能性を秘めた学問であることを強く感じることができました。

 私が在学中に一番熱心に取り組んだことは助産過程の取り組みです。学生の声を尊重しリクエストに迅速な対応をしてくださる教員に囲まれ、とても恵まれた学習環境の中で学びを進めることができました。振り返ってみて改めて内容の濃い、充実した時間であったことを思い出します。

 現在私は助産師として母子専門病院に勤務しています。助産師として周産期における母子の安全を守ることはもちろんですが、ライフステージの中で最も女性性の発揮される場面で女性が「大切にされた」と思える体験ができるようサポートすること、また新たな家族員を迎えるにあたり対象が様々に抱く「満足を支えること」がその後のスムーズな役割取得に重要であると日々感じています。今はまだ理想からはかけ離れた状態でありますが、いずれ現場で得た知識と経験をもとに更なるステップアップをしていくことを目指して奮闘する毎日です。