「いま私がしていること」 塩塚翠さん

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看護医療学部2年生
2013年4月入学

 

 

 

 

--医療の道に進もうと決めたきっかけは?

幼少時から何かと病院にかかることが多く、医療従事者の姿を多く見ていました。それが、そもそもの始まりですが、将来の進路を決める段階で人と関わる仕事に就きたいと思ったとき、医療の道が選択肢の中で大きくなりました。医療職の中でも看護師を選んだのは、患者さんに寄り添った仕事が自分の希望に合致しているのではないかと思ったからです。

--慶應看護医療学部を選んだ理由は?

大学生の間は、様々な学部の人たちとも交流したいと思いました。それで、医療系学部だけのところではなくて、総合大学の看護学部に進むことを考えたのですが、中でも慶應が卒業生の進路の幅の広さが群を抜いており、魅力的だと思ったからです。

--どのような学生生活を送っていますか?

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私は現在、日吉の手話サークル”MiMi”、看護医療学部拠点の手話サークル”Shuwing”、医学部三四会競走部、そして学生団体CISCAに所属しています。
MiMiは大学入学と同時に所属していますが、普段関わりを持つ機会のない他学部生といっしょに活動していますし、他大生と交流を持て、更には慶應の老舗サークルということもあって、実際に聴覚障がい者の方が大勢来てくださるなど、いろいろな人たちと関わる機会がある点で大事な場所になっています。現在私はMiMiの渉外として学外の手話ライブのスタッフをつとめたり、通訳をしたりもしています。Shuwingは、中学の時から手話をやっていたこともあり、学部1年の9月頃から同期の看護学生に手話を教え始めたのがきっかけで、12月に学部内のサークルとして立ち上げました。通常の手話サークルと違い、医療系の単語や病院内での会話を毎回勉強会に取り入れているのが特徴です。 私が3年になったら信濃町にも活動範囲を広げたいと思っています。
また、学生生活の間に手話以外のこともやりたいと考え、昔から好きだった陸上競技を大学から始めました。医学部三四会競走部では選手として、学校が終わった後や休日に、日吉競技場で走っています。 年に3回の公式戦に向けて練習しています。
学生団体CISCAは学内医療系学生団体で、医療系の講演会企画をしたり、慶應病院の小児病棟のボランティアをしたりしています。 それから、学内のことではありませんが、手話通訳者の資格を取るために東京都手話通訳研修センター主催の講座に通っています。また、時々になっていますが高校の時に始めた東北復興ボランティアにも引き続き参加しています。とにかく興味があることには積極的にかかわる方なので、結構忙しい毎日ですが、充実感のある日々を送っています。

--看護医療学部の良さとは何でしょうか?

先生方と学生の距離の近さを感じます。また、先にも述べましたが、卒業後の進路に幅があります。卒業生の中には起業された方もいらっしゃり、看護の力を持つことを前提とした上で、看護以外の興味がある世界に踏み出すこともできる点がすばらしいのではないかと思います。

--将来はどうなっていたいですか?

病院は全ての患者さんに対して良いサービスを提供する場だと思うのですが、聴覚障がいをお持ちの方が上手くコミュニケーションを図れず苦労したという話も耳にします。筆談でも良いとは思うのですが、手話は手だけでなく相手の表情もみてコミュニケーションを図る言語なので、専門知識のある医療従事者の中にも手話が使える人がもっと増えるといいなと思っています。そのために身近なところから手話を広めていきたいと考えています。日本の病院には独自の手話の通訳サービスを使えるところは限られていますので、聴覚障がいのある方でも行きやすい環境づくりの一端を担えたらいいなと思います。また、社会全体にもっと手話を広め、手話を身に付けようと考える人を増やす活動を手伝い続けていたいと思います。

--看護医療学部を目指す学生へメッセージをお願いします。

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看護師になりたい方はもちろんですが、様々な分野にも関心がある方には特におすすめしたいと思います。看護といっても、ひとくちでは語ることができない奥行きの広さがあると看護医療学部に入ってより強く感じることができました。そして、いろいろな学部のコミュニティとつながることができるのも慶應の看護医療学部の懐の深さです。先生方も学生に協力してくださる素敵な場所ですので、ぜひ入学していただきたいと思います。